直進できない光
宇宙の年齢は138億歳と考えられています。私たちの宇宙は
膨張をし続けていて、逆に遡っていけば縮小していき
やがては点になると考えられている宇宙の最初。
宇宙誕生直後の超高温、超高密度の世界では原子核と電子が
ペアになっておらず、それぞれがバラバラに飛び交っていました。
そんな高密度の中にバラバラの粒子が沢山あれば
光は粒子にぶつかって散乱し進めなかったわけ!
光(光子)がスッと直進できない時代がありました。
光が散乱するという事は、地球で例えるなら
雲を見ている様なものかもですね!
この頃の宇宙はモヤモヤしていたのでしょうか。
原子核が電子を捕獲
宇宙誕生から10⁻³⁵秒後インフレーションが始まり
10⁻²⁷秒後にはビッグバン急膨張宇宙の始まりとされ、
10⁻¹⁰秒後には素粒子は活発で対消滅を起こしたり
電子が誕生したりとってもミステリー!
1秒後には陽子と中性子と陽電子、電子がグルンぐるん飛び交って
4秒後には陽電子は消失し、100秒後には陽子と中性子が結合して
重水素、ヘリウム、リチウムなどの原子核が誕生したんです。
そして、粒子がグルグル飛び交ってモヤッとした
プラズマ状態の宇宙にある変化が!
宇宙が急速に膨張してくると高温だった宇宙は
徐々に温度が下がり始め、原子核が電子を捕らえちゃって
電気的に中性な原子が誕生したのです。
宇宙の晴れ上がり
宇宙誕生から約37万年後、電気的に中性な原子
そうです!宇宙に水素原子が誕生しました。
この頃の宇宙の温度は約3000℃未満とされています。
自由に飛び交っていた自由電子がなくなったのです。
粒子がゴチャゴチャして散乱していた光は
電子が原子核に捕らえられた事で
ぶつかる相手が居なくなったので
真っ直ぐに進める様になったの!
散乱してモヤっと霧の様だった宇宙は
霧が晴れるようになったので
「宇宙の晴れ上がり」と呼ばれています。
この時に放たれた光を「宇宙マイクロ波背景放射」
として観測する事ができます。
現在の宇宙 ~宇宙の夜明け~
さて陽子と電子で中性と化した水素は現在でも
宇宙空間でそのままなんだろうか?
・・・実は違います!
宇宙に星が誕生し始めて変化がありました。
宇宙の晴れ上がり期、中性水素が宇宙を漂う中
宇宙の温度は冷え膨張している訳で・・・
「宇宙の暗黒時代」と呼ばれる
そんな中、星が誕生したり銀河が誕生したり
するだろうか?何かが誕生するには
何かしらのエネルギーの変化があるものだと思う。
しかし現実にはこの頃の実体は謎だらけ。
そこで出てくるのが、私が尊敬してやまない
大好きな吉田先生の研究分野ですね。
中性だった水素が現在の宇宙には
ほぼ存在しなくなった理由が分かりつつあります。
宇宙にはダークエネルギーによるものなのか
物質の分布に偏りが極僅かにあります。
物質の温度ゆらぎが徐々に引き寄せ合い塊に成長する。
この引力(重力)の源になるのがダークマターなのか
applestarには分かりませんが
宇宙誕生から数億年後には星の材料が集まり
宇宙最初の「ファーストスター」が誕生した様。
この頃の初期天体や超新星爆発などから発せられる
高エネルギーの大量の紫外線が
中性化した水素から電離させたのでは
ないかと言われています。
「明けない夜はない」・・・
宇宙もそうだったんですね、暗黒時代から
数億年後に星が輝き再び宇宙に
夜明けがきたんですね!
ちょこっと豆知識「宇宙の晴れ上がり」編
ご覧頂きありがとうございました♪
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