シリーズ太陽系3 「金星」

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太陽系
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太陽系の第2惑星。水星の次で地球のお隣さん惑星の「金星」。
水・金・地・火・木・・・って学生の頃は覚えたものです。
applestarもですが年輩の方は冥王星まで含んで覚えましたね(;´∀`)
今回は金星について簡単に触れてみたいと思います。

金星ってどんなところ?

Credit: JAXA / ISAS / DARTS / Damia Bouic

ねこたん
ねこたん

博士、この写真に写っているのは何にゃ❓

ねこ博士
ねこ博士

これは金星じゃよ。
わしらと同じ太陽の周りを回っている惑星じゃよ。

ねこたん
ねこたん

今日は金星のお話しをしてくれるの❓
金星って地球のお隣さんなんだっけにゃ❓

ねこ博士
ねこ博士

そうじゃな。前回話した水星と同様に金星も密度が高くて
硬い表面をもつ地球型惑星なんじゃ。
今日はそんな金星について少しお話しをしようかの。

・赤道直径 12,103.6㎞     ・太陽からの距離 平均1億820万km
・赤道重力 
地球の約0.9倍       ・大気組成 二酸化炭素、窒素、二酸化硫黄、水蒸気…他
・体 積  
地球 0.86倍         (約97%を二酸化炭素が占めています)               
・質 量  地球の0.815倍    
・密 度  平均5.24g/cm³     
・自転周期 
243.02日       
・公転周期 
224.7日

・気 温  最高平均500度(最高記録720度)
      最低平均400度(最低記録40度)
・地球からの距離 3950万〜2億5970万km
・金星の内部構造 地殻(ケイ酸塩)、マントル(ケイ酸塩)、(液体鉄、ニッケル合金)

ねこたん
ねこたん

あれれ・・・前回、博士に教えてもらった水星の方が太陽に
近いのに、最低気温は金星の方が熱いのはなんでにゃ❓

ねこ博士
ねこ博士

ほほー。いい質問じゃな。
これはじゃな、金星に大気があるからじゃよ。
では、まずは金星の大気にについて見ていこうかの。

分厚い雲

金星には大気があります。地球が窒素と酸素から成るのに対して金星大気は
二酸化炭素の割合いが97%も占めています。その重さのために地表気圧は
90気圧にもなります。これは水深900m相当になります。
その他には窒素、二酸化硫黄、極僅かな水蒸気などがあります。
なんか、あまり体には良くない大気成分ですね・・・(;´∀`)
そしてもうひとつ、金星にはとても分厚い雲で常時覆われています。
太陽の光は、この分厚い雲に邪魔され3割ほどしか届いていないようです。

硫酸の雲

 
ねこたん
ねこたん

にゃんと❕本当に雲が覆ってるにゃ。
しかも凄い勢いでグルグルしてるような…💧

ねこ博士
ねこ博士

この分厚い雲は金星全体を覆ってるんじゃよ。
とても濃い硫酸でできているらしいんじゃ。

ねこたん
ねこたん

地球では濃い雲があるとポツポツと
雨が降ってくるにゃ!金星では硫酸の雨が降るにゃ❓
酸性雨は怖いにゃ💧

ねこ博士
ねこ博士

実は、この分厚い硫酸の雲から雨は降らないらしいんじゃ。
まだまだ分からない事は多いんじゃがあまりの高温に蒸発し
地表に届く前には分子が分解してしまうそうじゃ。

温室効果

ねこたん
ねこたん

あっ、そうだにゃ。400度以上もあるから蒸発しちゃうのか。
でも、分厚い雲に覆われて太陽の光は遮られてるのに
なんでそんなに熱くなるにゃ❓

ねこ博士
ねこ博士

太陽の光は分厚い雲のお陰で約7割も反射され
地表に届く量は地球の10分の1ほど、大気の約97%を占める
二酸化炭素による温室効果で僅かなエネルギーを元に
効率よく暖まっているんじゃよ。

ねこたん
ねこたん

そっか、分厚い雲に遮られ太陽の反射率が高いから他の惑星より
ひと際明るくて「明けの明星」「宵の明星」って言われてるんだね。

温室効果とは、赤外線を吸収し再び放出する性質を持っています。
太陽からの光は僅かですが暖められた金星の地表面から
金星の外に向かう赤外線の多くが熱として
大気に蓄積され、再び金星の表面に戻ってくるのです。
この戻ってきた赤外線が、金星の表面付近の大気を暖めます。
これが温室効果。温室効果が無い場合
最低気温はもしかしたら氷点下だったかもしれませんね。
それくらい温室効果ガスの影響は強いんですね。それは我々の地球でも
今後、悪化するかもしれないリアルな課題ですよね。

スーパーローテーション

自転と公転

実は金星にはもう一つ、興味深い事があるんです。
それは水星と同様に公転日数より自転日数の方が長いんです。
しかも、自転する向きは水・地・火・木・土・天・海にはない逆回転です。
という事は、有名なあの元祖天才バカボンの歌は金星の為にあるんですね(笑)
♪西から昇ったお日様が、東へ沈む~~♪
ま、そこまで考えて作ったかはapplestarには分かりませんが・・・w

ねこたん
ねこたん

自転日数の方が長いという事は…博士
金星の1日はどのくらいになるにゃ❓

ねこ博士
ねこ博士

聞かれると思ったよ。
金星の1日は地球の117日程の長いものじゃ。

 
ねこたん
ねこたん

あれれ・・・自転周期は凄く長いのに
さっき見た動画の分厚い雲はスゴイ勢いで動いてたよ。
どうしてなんだろう❓不思議だにゃ・・・。

大気循環

実は金星の分厚い大気は、ゆっくり自転する金星自身を
軽々と追い越してしまうほど凄い高速回転しているんだよ。
この現象は「スーパーローテーション」と呼ばれています。
少しずつ分かってはきてますが、まだまだ謎だらけ!
過去、NASAやESAなど探査機が金星探査を行っていますが
昼に加熱された大気が夜に冷却されることで大気が動いて
低緯度での大気の加速を引き起こすことが明らかとなったようです。

credit:Planet-C project team

このスーパーローテーションの解明が一歩前進できたのには
日本の探査機「あかつき」が残した功績でもあります。
あかつきの観測データの分析により、金星における風の
加速機構を担うのが
熱潮汐波であることを明らかにしました。
金星には、高度45km~70kmあたりにある硫酸の雲が星全体を覆っています。
この雲層で太陽光が7割ほど吸収されています。
太陽光は少ししか地面には届かず主に上層の大気を
加熱するのです。この謎を解くことが
高速回転する大気循環のメカニズムを知る手がかりなのか?

金星探査プロジェクト

JAXAの金星探査機「あかつき」は金星での大気運動を調べるプロジェクトです。
しかし、金星周回軌道への投入時にメインエンジンが壊れてしまい
金星で止まれず通り過ぎてしまったのです。
が、しかし!!観測機器は全て健全で
残った姿勢制御用エンジンを使って金星に軌道投入されました。 

credit:JAXA,ISASギャラリーより

しかし、金星という惑星を改めて知っていくと
過酷な惑星である事は確かな様です。復習すると
平均的に昼夜問わず400度ある気温に、地表付近は90気圧…
そんな過酷な場所に軌道周回でも凄い事ですが

つい先日、火星探査機が着陸した様に
耐えれる探査機に、動力の確保など課題は山ほどありますが
NASAは太陽系探査計画「ディスカバリー計画」で

金星探査機ダヴィンチプラスで金星を周回しながら
パラシュートでカプセルを金星大気の中に降下。
大気の分析、どのように形成、進化してきたのか。

過去の金星に海があったか?を探査する計画があります。
カメラが装備されてて、金星の地表をマッピングするプロジェクトが始動。

ねこたん
ねこたん

こんなに凄い探査計画が始まろうとしてるにゃ!
凄いっ。日本のあかつきの功績も大きいにゃ。
おいらも金星に行ってみたいけど、怖くて無理だにゃ💧

ねこ博士
ねこ博士

あはは。
先ずは確実に潜水服を着て気圧に耐えねばならんし
寝ても起きても1日は終わらない、高温すぎて溶けるはずじゃ。
酸素も無いしわしは勘弁じゃよ・・・オホホ!

ねこたん
ねこたん

今後の金星探査計画を楽しみにしているにゃ✨

credit: NASA’s Goddard Space Flight Center

過酷な水星、金星を探査するプロジェクトは困難も多いかと思います。
宇宙規模で考えると、原始宇宙に近い130億光年先の事も分かる現代に
私たちは地球の超深海やコアなど謎だらけの所に住んでいて
ご近所惑星なのに未解明なものだらけです。

宇宙ってほんと謎だらけで探求心がくすぐられます。
今後の惑星探査をワクワクしながら見守っていきたいと思います。
皆さんもお体にお気をつけてお過ごしくださいね♪applestarでした、バイバイ💛💛

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