ダークマターって何?

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物理
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前回のブログでは皆さんを、少しだけ量子論の世界へ誘いました。
いかがでしたか?宇宙の創造を語るには、膨張する現在の宇宙の反対である

過去の宇宙を調べなくてはならないわけで・・・。
膨張の反対なので小さく、小さくみていくと遡れるわけですね!
現在、人類が知り得る1番ゼロに近い時間は10⁻⁴⁴秒です
皆さんが思う数字と数字の間、例えば10→9とか1→0の間には単に1増えるとか
1減るという次元ではなく、途方なく桁が続く世界があるのが前回のブログで
分かったかと思います。


皆さんは宇宙に興味がなくても、「ダークマター」って聞いたことあるかと思います。
読み聞かせに出向く場所でも、小学生たちが笑顔で手を挙げて、知ってる単語として

ダークマターって言いますよ。
もちろん、applestarも聞いたことあります^^
そんな誰もが聞いたことあるダークマターだけど、意味って分かりますか?
applestarも知ってる様で謎めいていて、理解していません。


credit:(c)AFP/Kilo-Degree Survey Collaboration/H. Hildebrandt & B. Giblin/ESO

天文学、宇宙物理学における自然理解では,ダークマターの解明は夢です。
ダークマターって日本語だと「暗黒物質」ということですが。
前回、何もない=ゼロではない事をブログに書きましたが、そのゼロではない
ものに、ヒッグス場やダークエネルギーがあるらしいのですが
暗黒の宇宙空間に未確認の未知の物質があることは分かってますが

その未開の物質を発見することが、ダークマターを知る第一歩になるはずです。
私たちが知る、”すいへーりーべーぼくのふね・・・”なんて必死に覚えた物質は
宇宙において4%未満しかない、ということが分かっています。
ダークマターは、現在分かっている限り宇宙において22%もの支配率があるらしい。

先ずは素粒子というものをもう一回振り返りましょうか。


素粒子とは

人間を含め、この世の中にある全ての物質の”最小部品”ってこと。
勿論、分子や原子よりもまだまだ小さいってこと。(未来には変わってるかもw)
ザックリ言えば素粒子って「電子・中性子や陽子(クォーク)」のことです。
少しだけ詳しくいうと、陽子と中性子は総称して核子と呼ばれてます。

さらに調べると、核子は3個のクォークと呼ばれる点状の粒子から
出来ていることが分かってきました。現在、これらのクォークや電子には
大きさがなく、さらに小さい粒子からできている兆候もなく
現時点では最小部品と言われています。
このクォークや電子などの物質を構成する基本的な粒子を素粒子と呼びます。

画像:Higgstan絵で見る素粒子物理学より引用


素粒子も現在18種類は分かっています。ですが未知の粒子が宇宙にあっても
全くおかしくはありません。

そもそも、そのダークマターとやらをどう見つけるのか?
宇宙観測には皆さんもご存じ、光やX線、γ線、赤外線、電波などの電磁波が主ですが
ダークマターいわゆる”暗黒”物質
イコール”真っ暗”ということで、光を吸収も反射も放射もしないという事!
そんな見えない物質をどうやって観測しようとしているのか?
それは皆さんも聞いたことが、もしかしたらあるかもしれませんが
「重力レンズ効果」です!
どういう事かというと、暗黒な目に見えないものでも、「めっちゃ重い物質」だったとしたら

そのモンスターブラックの場所を光が通ると、大きな重力によって、光が直進せず
曲がって見える・・・というもの。


というとことは、直接観測というより、効果による間接観測になり
その正体を暴くことは、すっごい難しい様な気がします。
しかし、科学というものの根底は、ねばり強くコツコツと世紀をまたいで
立証されていくものです。現代の科学者の頑張りが、後世へと確実に伝わる為にも、

今できる最善の努力をしている科学者の皆さんに敬意を表します。
そして、正体不明の粒子でも、実は少しずつ性質の推測は進んでいます。


画像:NASA/WMAP Science Team, 花山秀和(東京大学)より引用


重力レンズ効果からの観測により、ダークマターの存在を示す
証拠は得られているようです。
上の図は、宇宙誕生から約38万年後の温度ゆらぎが生じている姿を現したものです。
暗黒な手ごわいヤツの正体は不明ですが性質として・・・
★電荷を持っていない
★重さがある
★安定している
こんな素粒子を
皆さんは知っていますか?


その未知の素粒子の有力候補として、ニュートラリーノといわれる粒子があります。
もちろん、発見されたニュートリノとは違いますよ!性質としては以下の様です。
・電気的に中性
・質量 30GeV(アルミ原子程度)以上
・平均速度およそ 220km /秒(おそい)
・銀河系の中で等方的に飛行
・物質とはまれにしか衝突しない
・ほとんどすり抜ける


もう一つ、ニュートラリーノの他にも有名な候補粒子があります。アクシオンです。
・電気的に中性
・電子よりずっと軽い
・平均速度およそ 220km /秒(おそい)
・銀河系の中で等方的に飛行
・物質とはまれにしか衝突しないほとんどすり抜ける
・磁場の中で光に変わる


画像:NASA, ESA, P. Natarajan (Yale University), G. Caminha (University of Groningen), M. Meneghetti (INAF—Observatory of Astrophysics and Space Science of Bologna), and the CLASH-VLT/Zooming teams. Acknowledgement: NASA, ESA, M. Postman (STScI), and the CLASH team)より引用。


解説動画:(提供:NASA’s Goddard Space Flight Center)Youtubeよりシェア

直接観測は宇宙物理の大きな夢であり希望だと思いますが、もしこの暗黒なヤツの
正体が分かったら、そりゃもう宇宙創成メカニズムの目覚ましく大きな進展と
言えるのは確かでしょう。
先述したように、現代科学では間接観測として重力レンズによる銀河団などをハッブル望遠鏡など
宇宙望遠鏡で撮影し、レンズ像を生み出している部分を見つけることです。
他にも、原子核との弾性散乱を使う反跳検出法や神岡鉱山での施設を使うなど
ありますが、確率的には難しそうですよね。


未知の粒子を追い求めるには、まだまだ困難だらけですが
Xenon実験や宇宙望遠鏡などによる地道な観測でコツコツと
続けていく他にありません。
現代の標準理論が本当に正しいのかどうかも分かりません。
ただ、数ある銀河、銀河団がお行儀よくその場に居続ける事ができる「何か」
星のガスがバラバラにならない「何か」、渦巻き銀河が中心も外側も均等に
回転できる「何か」が、統率を図る司令塔の様な粒子に違いないとapplestarは思います。
そんな「何か」の正体がダークマターであろうという期待はとても大きいです☆彡
では、今回はダークマターについて少しお話をさせて頂きました。
読んで下さってありがとう。では次回のブログでね♪

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