どこからが宇宙?

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天文
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私たちは広大な宇宙空間の中にある
天の川銀河太陽系第3惑星「地球」に
住んでいます。自分たちが宇宙のどこかに
いるというのは分かっているのですが

普段の生活の基盤が「宇宙」だという認識は
なかなか持っていません。


では、私たちはどこからだと「宇宙」だって
認識するのでしょうか?
今日は「どこからが宇宙か?」を
applestarと一緒に考えてみませんか?


©NASA / トマ・ペスケ宇宙飛行士が撮影


私たちが宇宙を想像する時
星や銀河を想像したり

約90分で地球を一周するISSとそれに滞在する
宇宙飛行士の事を思いつきませんか?
上の写真はISSクルーとしてEVA活動をした
日本人宇宙飛行士の星出 彰彦さんの作業の様子。
青い地球を背景に船外活動している場所は
「宇宙」だと思いますか?思いませんか?
では、どこからが宇宙か一緒に考えてみましょう!!


どこからが宇宙?



普段の生活の中で過ごしている場所は
家や職場であったり、あくまで「地上」
そんな感じ・・・

見上げているものは感覚的に
「空」であって「宇宙」ではない!
といった感覚でしょうか?
では高度を一気に
上げて
段階的に考えてみましょう。


高度10Km

高度10Kmといえば、私たち人類が
現代では行こうと思えば行けるようになった高度で

飛行機が飛ぶ大体の高度です。
飛行機に乗っていて機窓から見上げる空は
地上から見る水色より紫に近く
不思議な感覚ではありますが
まだ宇宙にいるという実感は
ありませんね。


高度50km

高度50kmとなると、余程の方じゃないと
行く事はないでしょう。

気象学的に成層圏上層と中間圏下層の境目の領域。
このあたりには酸素原子3個から成るオゾン層が
存在していて、太陽からの有害な紫外線を吸収し
地上の生態系を保護しています。
この高度では意外にも温度は対流圏よりも暖かい。


問題は大気成分ですが・・・
高度50km付近でも地表付近と大きく変化なく
窒素、酸素が占めます。
ですが、地表近くに比べると
だいぶ希薄ではあります。
イメージは宇宙にだいぶ近くなった感じ?


しかし、そんな成層圏から時速1,342.8km(マッハ1.2)
でダイブしたレッドブルのプロジェクト動画を
10年ほど前に拝見した時は鳥肌がたちました。
それは、体内の血液が沸騰するといわれる
アームストロング限界をこえる高度。
思わず「宇宙みたーい」とapplestarは思いました。
だって宇宙服着てるんですからw。
でも、まだこの領域では地球大気だと
認識している人も多いかと思います。



高度100km

高度100kmといえば宇宙といって
いいような気がしますか?

熱圏下層といわれる大気層に分類されていますが
実際この高度での大気組成はどうでしょう?
主に窒素そして
酸素が占めていますが
中間圏から急激に大気密度は希薄になります。
ということは、宇宙からやってくる
紫外線などの電磁波が通過しやすくなります。


Photograph courtesy NASA Earth Observatory


高度100kmをカーマンライン(国際航空連盟)といい
それ以下は大気圏で、以上を「宇宙」とする
いくつかある境界提唱の1つであります。
厳密な大気層の領域分類がある訳では
ありませんが、各団体の提唱で
宇宙だといわれる高度は異なります。


連邦航空局は高度80kmとしていますが
高度80kmと100kmの
決定的な差は目立ってはありません。
そして100km以上にも大気圏の分類があり
熱圏、外気圏という名前がついています。
まぁ、この高度は流星やオーロラが
見れる高度でもありますが
どちらも大気があることで発生する現象。


「宇宙」と「宇宙空間」のちがい

©applestar


さて、高度100km以上を宇宙と提唱する
カーマンラインがあるいっぽうで
100km以上にも大気圏の分類があり
熱圏、外気圏という名前がついています。
実質80kmと100kmどちらか
結論は出ていませんが、どちらの団体も
それぞれを宇宙と提唱しています。


そもそも「宇宙」とは何か・・・
前回も見直しましたが、今回もう一度復習!
「宇宙」についてのBLOG
書きましたが宇宙とは
「時間と空間とそこに存在する

全ての物質と全てのエネルギー」


では、「宇宙空間」とはどういう解釈なのか?
地球の大気圏を越えた空間領域のこと。
または
地球以外の天体を含む大気圏外の宇宙空間。
とありますね。

という事は今回のBLOGのタイトル
「どこからが宇宙?」が
間違っている訳ですよw
「どこからが宇宙空間?」にしなきゃですね☺
だって存在するすべての物質が宇宙なのですから
星だろうが私だろうが草木だって
宇宙の意味ですからね🐈


宇宙空間を占める物質

高度80kmと高度100kmを
宇宙空間だと提唱するのなら
そもそも宇宙空間の意味に合ってるのかしら?
なぜかって?


「re-entry(リエントリー)」って知ってる?
皆さんは宇宙探査で採取したサンプルなどを
地球に持って帰って来る時
探査機が大気圏再突入するのを
見たことがありますか?



感動したはやぶさの大気圏突入は無事に
カプセルを放出し小惑星イトカワのサンプルを

地球の地に届けてくれた事を覚えてますか?
地球大気に突入する際、原子や分子が
プラズマ化し驚くほどの高温になります。


その高度は約120kmからといわれています。
上の写真を見ると燃え始めから
「地球におかえり」と口に出したのは
applestarだけじゃないはずです!!
なら無意識に地球って思ってるのかしら?
うーん・・・・悩むw(;一_一)💦
では、地球大気の元素組成は上記に書いたように

窒素、酸素、わずかのアルゴン他ですが
高度どんどん上げても、ずっと同じ元素組成なの?



宇宙全体をみると元素組成比は圧倒的に
水素とヘリウムが占めていますね。
核融合をおこなっている太陽も水素と

ヘリウムが占めていますね。
地球では水として存在はしていますが
なぜ宇宙には水素がいっぱいあるのか?

これはビッグバン直後に遡ります。
詳しくは以前のBLOGをご覧ください。
ってことは、地球の大気組成比が
水素やヘリウム優位になった高度が
宇宙空間なんじゃない?


高高度になればなるほど、重い分子と軽い分子の
分離が起こるので、分子量は減少し
地表付近とは違った組成比になります。
高度約1000kmあたりでヘリウムと酸素が
主となり窒素がとうとう陥落しました。
高度約2000Km以上では、やっと
ヘリウムと水素が主になってきました。
もう、こうなると宇宙空間だと
applestarは認識しちゃいますけど・・・w



自衛隊も宇宙専門部隊として、航空自衛隊に
宇宙空間を監視する「宇宙作戦隊」が発足しました。
益々、宇宙空間という領域が注視される中
実は、どこからが宇宙空間という
明確な境はありません。


一般的に高度100kmを宇宙だと提唱され

しかし学術的にはその高度は大気圏内であるといわれ
なかなか煮え切らないところがありますが

このBLOGを読みながら皆さんきっと
宇宙や宇宙空間の自分の認識を
考えましたよね?
今回はそれだけでも嬉しい限りです☺
ではでは、applestarでした♪バイバーイ👋



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