「見かけ」と「絶対」等級

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天文
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晴れた夜空にはキラキラな星たちが

いっぱい輝いてます。そんな星たちを見ていると
大きい、小さい、暗い、明るい、白っぽい、赤っぽいとか
ちょっとだけ違いが分かると思います。
今回のBLOGはそのちょっとした違いから
本当の星の正体をみてほしいと思います。



空に見える色んな天体

 

空に輝く天体は恒星だけではありません。
また、夜だけ見えるとも限りません。
明るい昼間なのに見える天体があります。

たいていの星たちは夜にならないと見えないのに
なんで、太陽や月は昼でも見えるんだろうか?



一般的に星といえば恒星ですが
そんな恒星を
真っ昼間の明るい青空に
見れることなんて、まぁ少ないですよね。
ココで問題です。「太陽」は恒星でしょうか?
恒星じゃないでしょうか?



チクタク⏰・・・・・・・・・・チーン🔔
正解は、太陽は「恒星」です。(笑)
では、太陽は昼間なのに何で眩しく輝いているのか?
お月さまは自ら輝かない地球の衛星ですが
昼間でもハッキリと見えてますよね。
なぜ他の天体は見えないのに太陽や月は見えるのか?
宇宙には他にも銀河、小惑星、彗星なども
多数存在してますが昼間には見えませんよね。



地球からの距離

「秒速299,792,458km」
これが何の速さを表しているか分かりますか?
これは光の進む速さです。
光は1秒で地球を7周と半分まわります。
では、この事を頭に置いといた上で
昼間でも見える「太陽」と「月」の事を
少しのぞいてみましょう。



ここで色んな天体と地球の距離をみていこう。

credit:国立天文台

・月 ➡35万6400・光速で約1.2秒(地球に近い時)
    40万6700km・光速で約1.4秒(地球から遠い時)
・金星 ➡2億5000万km・光速で約14分 (地球から遠い時)
        3950万Km・光速で約2分 (地球から近い時)
・水星 ➡2億1710万km・光速で約12分(地球から遠い時)
        8210万Km・光速で約5分(地球から近い時)
・太陽 ➡1億4708万3400Km・光速で約8.17分(地球に近い時)
        1億5211万2000km・光速で約8.45分(地球に遠い時)
(※金星、水星は楕円軌道で公転するので地球に近い時と遠い時があります。)
(※地球も軽く楕円軌道で公転するので太陽に近い時と遠い時があります。)
(※月は地球の衛星、金星、水星は太陽系の惑星。太陽の光を浴びそれが地球に届く速さの時間を表しています。)

では、一気に太陽系を飛び出してみよう!
他の恒星たちと地球との距離を調べていきましょう。

太陽以外の恒星と地球の距離をみていこう。
してココからは距離を光年(光が1年かけて進む距離)とします。
(※光年とは時間ではなく「距離」を表す単位です。)
(※1光年とは9兆4607億3047万2580. 8Kmです。約9兆4600億Km。)

・プロキシマケンタウリα ➡ 4光年
・アルタイル(彦星) ➡ 約17光年
・ベガ(織姫星) ➡ 約25光年
・カノープス ➡ 約80光年
・ポラリス(北極星) ➡ 約430光年
・アンタレス ➡ 約550光年

こうして地球と色んな恒星の距離をみてみると
近い、遠い、遥か遠いとバラバラですよね。
ココまで距離をみてきましたが今度は
明るさをみていきましょう。✨



見かけの等級

星の明るさを表す ”等級” のひとつに
「見かけの等級」とありますが
これは、地球からみた天体の見た目の
明るさを表していています。
今の冬の季節に見える代表的な星たちと
身近な月や太陽で等級を比較してみましょう。



天体そのもののポテンシャルに関係なく
地球からみた見た目での明るさを表す等級です。
遥か遠くの強力な明るいライトより
自分で持っているマッチの灯りの方が明るい!
と感じるイメージで良いです。
地球からみる天体で太陽より明るいものは
現代では見たことないですよね。
過去は分かりませんが(笑)



絶対等級

見かけの等級はだいたい分かったでしょうか?
では、今度は単なる「見た目」ではなく
たくさんある星を平等に考慮して
天体そのものの明るさ=等級をみていきましょう。
そうです。みな同じラインに立つのです。



同じラインとは地球から10パーセク
距離(32.6光年)に天体を並べてみた時の
地球から見た明るさを表しています。
同じ距離に色んな天体を置いて地球から見ると
私たちが見て一番明るかった太陽は小さく
都市部なら既に見えないくらいの
暗い星、4.8等級です。



明るさの比較

見かけの等級と絶対等級の違いは
分かりましたか?
では、現在見れる冬の星たちで
この明るさの違いを見ていきましょう。

あんなに眩しくて大きいと思っていた太陽も
宇宙にたくさんある恒星の中では
中くらいで大きい訳ではありません。
では、「太陽」や光を浴びた「月」が昼間でも
私たちに明るく見えるのは何で?
それは、太陽系外の彼方にある他の天体に比べ
「地球にとても近いから」大きくて明るい!
って事なんですね✨


オリオン座の真ん中、縦に並ぶ三ツ星中央にある
アルニラムは直ぐに見つけられますが、大きさを
感じず、太陽に比べ只の点にしか思えませんが
実際のところは太陽質量の34倍もある
巨大な星であることが分かります。
太陽を除き全天一の明るさを誇る
シリウスも実は太陽より少し大きいくらいで
宇宙の中では中くらいの星なんです。



星の色

星空をよーく眺めていると色の違いに
気づくいてくると思います。
一体何か違いがあるのでしょうか?

ウチの庭から冬の代表的な星々、冬の大三角を
撮影してみました。どうですか?
パっと見は分かりませんが
実はよーく見てみると
淡く黄色い星や白色、
淡い青色に見えるんです。
この違いは何でしょうか・・・。

(恒星)の一生は生まれた時の星の
「重さ」によって
決まります。
そして色の違いは星の温度を表します。
これは普段の生活の中でも分かります。
ガスコンロなど火を点け炎色で確認する事はでき
橙、黄、白、青など色の違いが分かると思います。
青や白っぽい色は高温で、橙色になるほど
温度は下がっていきます!
(注:恒星は核融合により熱を出す。私たちが普段みる火、燃焼とは違います。)


形あるものいつかは壊れるといいますが
宇宙にある天体にも寿命があります。
寿命といっても、人間のように何十年などではなく
とてつもない長い時間です。
とんでもなくデカい星ほど短命で約500万年ほど
程よい中くらいの太陽に匹敵する星は約100億年ほど
太陽より軽く暗い星は約1000億年の長寿星!
光の速度で約860年もかかる距離にある星を
肉眼で見れる「リゲル」は青色超巨星で
表面の温度は12000℃ほどもある巨大星です。


credit : AstroArts Inc.

こうして星の事をちょっと知ると、夜空に
輝く星の見方が変わるかもしれませんよ。
地球に近い太陽系の惑星などは、自ら光らなくても
太陽の光を浴び、地球に光が届きますが
近い分、明るく輝いて見えます。
今の季節は夜明けと共に大きく明るく「金星」が
ひと際輝いて見えます。ぜひ、空に見える
色んな天体をリアルにみて下さいねヾ(≧▽≦)ノ✨
applestarでしたぁ。バイバーイ👋

コメントをどうぞ

  1. st124ik より:

    おはようございます。可愛らしいイラストですんなり頭に入ってきました。子供の方が宇宙の事は詳しく、いつも難しい宇宙の書籍は文字はスルーしてザっと見なんですが、applestarさんのBLOGはいつも最後まで読めてしまいます。今後も息子共々、ブログ更新楽しみにしています。

  2. ken.o より:

    はじめまして。instaのリンクから飛びブログをされてる事を知り拝見させて頂きました。本格的なブログなのに堅苦しくなく猫ちゃんたちがあちらこちらにいて、面白いブログだと思いました。clubhouseに二回ほどお邪魔させて頂きました。夜勤と撮影でclubhouseはなかなか難しいですが、今後はブログ楽しみに拝見したいと思います。

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